しろくまちゃん

せさみん

2007年04月17日 09:06

 グリーンコープで頼んでいた絵本が届きましたグリーンコープで買うと、本屋さんで買うよりちょっと安くなるので要チェックです。頼んだのはコレ↓
こぐまちゃんシリーズの中の、「しろくまちゃんのほっとけーき」「しろくまちゃんパンかいに」です。

 一般書なら30年前の本がいまだに売れ続けているというのは稀でしょう。音楽もそう。その年100万枚売れたとしても、スタンダードとして残るのはわずかです。でも、絵本の世界では時代を超えて読み継がれている珠玉の名作がたくさんあって、今でも子どもたちを魅了し続けています。
 例えば1963年発表、1967年単行本化の「ぐりとぐら」は2006年6月に162刷。今回買った「しろくまちゃんぱんかいに」は1973年初版で2007年4月に66刷。「しろくまちゃんのほっとけーき」に至っては1972年初版で2007年3月で156刷です。すごいですね。これほど売れているということは、誰もが一度は見たことがある、ああそうだ幼稚園や保育園に置いてあったという感覚になります。しかも、だからって中川季枝子さんやわかやまけんさんのキャラクターグッズを含めた印税収入を詮索しようなんて気はまったく起こらない純粋に絵本が魅力的だからです。
 こぐまちゃんシリーズは私も子どもの頃買ってもらって読んでもらった記憶があります。作者のわかやまけんさんは、他の絵本ではもっと違う絵柄ですが、こぐまちゃんシリーズはディック・ブルーナばりの単純な線と選びぬいた色で描いています。そのシンプルな美しさはもはや国宝級です。内容もバラエティに富んでいて、ドラマ性のあるものから、日常生活を描いたもの、言葉遊びまでどれも全くあきが来ない内容です。全巻そろえたいと思ってちょっとづつ集めています。
 読み聞かせすると予想通りコドモは大喜び。そして大人もツボにはまりまくり。
 「しろくまちゃんぱんかいに」は文字通りしろくまちゃんがお母さんとパンを買いに行く話ですが、パン屋に行く前に八百屋に行ったり帰りに公園で「3回すべったら帰るのよ」と言われながらすべりだいで遊んだり、まさに子どもを買い物に連れて行ったそのままの出来事が描かれています。まるで「ウチの買い物を見てきたかのようだワ」と共感するお母さんも多いだろうなと思います。
 「しろくまちゃんのほっとけーき」は文字通りしろくまちゃんがお母さんとほっとけーきを作る話ですが、卵を落として割ってしまったり、粉を散らかしたりする様子までが忠実に再現されています。この本のいいところは、親がそれに対して手出し口出ししている様子はまったく描かれていないことです。あの卵、あの粉どうしたのというところはすっとばかしてホットケーキが焼けます。本当に子どもの視点から描いているというのがよく分かります。叱るよりやらせてみて、そっと手を添えればいいということ、はっと気づいたりできるのではないでしょうか。
 時代は変わるけれど変わらないものがありまして、その一つは親子のふれあいじゃないかなと、24年前に世に出た絵本を読みながら思います。時間にして3分もかからないのですが、私にとっては、絵本を子どもに読み聞かせる時間は親子にとって至福の時だと思って大切にしています。

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