ねないこだれだ ホーホー

せさみん

2007年05月18日 09:10

 2歳と4ヶ月のコドモ②が書いた絵です。本人曰く「ふくろう、ホーホー」だそうです。


 これは間違いなくせなけいこさん作「ねないこだれだ」のふくろうです。コドモ②は他でふくろう見たことがないはずだし、「ねないこだれだ」は少なくても100回くらいは読んでいると思うので、印象に残っているはずでです。「ねないこだれだ」を読む時には、「ふくろうに みみずく」という言葉の後に「ホーホー」と言うのが我が家のきまりになっているので間違いありません。
 「ねないこだれだ」が読まれる機会が多いのは、「短い、面白い、寝る前にぴったり」という3拍子が揃っているからかなと思います。それにちぎり絵が何とも言えないいい味出していて、見ていて楽しいです。ちなみに「ねないこだれだ」「いやだいやだ」「あーんあん」「きれいなはこ」など、「お母さんの作った絵本」と銘打って福音館から出ているせなけいこさんの絵本は、かならずしもハッピーエンドで終わらない…考えようによってはちょっとホラーかも、というところが、たまらなく親心をくすぐります。1歳2歳くらいの子どもには必ず読んであげたい本です。

 ところで、コドモ②の絵を見ていると、あまりにも上手でびっくりします。親ばかみたいですが、わが子だけのことではありません。保育士をしていた時にも思っていたことですが、3歳くらいまでの子どもは本当に絵が上手です。それなのに、4歳児くらいからだんだん子どもたちの絵が面白くなくなってきます。色々原因があると思いますが、人の絵と比べることを覚えてしまうからかなと思います。道具の使い方は確かにうまい下手はあります。ちゃんと使っていない子には教えてあげる方が親切です。その方が自由が増すからです。でも、感性は比べられません。私の方が2歳児のコドモ②よりはずっと鉛筆を上手に使えるのに、このふくろうほどの絵は描けません。もしかすると道具の使い方は上手になっても、心がにぶっているのかもしれません。

 で、思い出すのが、「おかあさんといっしょ」ではいだしょうこお姉さんのスプーの絵描き歌事件です。去年の今頃のことだったでしょうか、あまりにも下手すぎて、隣にいたお兄さんが笑ってしまっている衝撃の動画がネットで流れていました。色々な人が、色々なことを言っていましたが、漫画家で小説家の内田春菊さんが、「あれだけ苦手なことを、人前で(テレビで)やった彼女は本当に素晴らしい」とコメントしていたのを見て、はっとさせられました。見た方はご存知だと思いますが、本当に、半端じゃないほど、下手だったのです。仕事とはいえ、それだけ苦手なことを人前でやれと言われて挑戦できるかと言われると…考えさせられました。
 大人になればなるほど、他人を意識しないわけにはいかないし、他人と比べないことも難しいでしょう。ある部分では比較することで、自分の立ち位置がはっきりすることもあります。でも、そんな毎日だからこそ、コドモの絵を見て「自分らしさ」を考えてみるのもいいかもと思いました。

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